マンションの修繕積立金とは?値上がりする理由もご紹介!
マンション購入後に住宅ローン以外で毎月支払いが生じるものとして、修繕積立金や管理費はあります。
修繕積立金と管理費について、両者の違いを理解しているでしょうか。そこで今回は、修繕積立金と管理費の相違点をご紹介していきたいと思います。
修繕積立金は値上げされることもあるので、とくにマンション購入予定の方は予備知識として頭に入れておいてくださいね!
マンションの修繕積立金と管理費の違いとは?
修繕積立金を理解するにはまず、管理費の意味を知っておかなければなりません。マンションの管理費とは、入居者の生活を保つために必要な経費です。
管理費は主に共用部分の光熱費や清掃費、管理人の人件費などが含まれます。
一方で、修繕積立金とは建物の値打ちを保つために必要な経費です。
修繕積立金の内訳は大規模修繕や大型改修、エレベーターの部品交換などが挙げられます。
一般的にマンションの大規模修繕は建物の老巧化に備え、10年・20年スパンで行われることが一般的です。大規模な工事は費用も高額で一括で支払うことが難しいため、毎月少しずつ積立てていく方法がとられています。修繕積立金の適正価格は、段階や建築延床面積によって異なるため注意が必要です。
マンションの修繕積立金が値上げされる理由
修繕積立金を積み立てる方法は、均等積立式と段階増額積立方式の2種類があります。
均等積立式は購入時から均一に積み立てる方法です。そのため、毎月の支払金額が変化することはありません。
一方で段階増額積立式は販売時がもっとも安く、段階的に値上げしていく方法です。
国土交通省のガイドラインでは均等積立方式が望ましいとされていますが、現状では、多くのマンションが段階増額積立方式を採用しています。
①計画にない大規模修繕が行われる場合
築年数が経過すれば、共用部分の設備等が古くなります。それも伴い大規模な修繕を行う必要があるのですが、バリアフリー工事などのグレードアップ工事は長期修繕計画に含まれておらず、積立金もありません。そのため、値上がりせざるを得ない状況になるのです。
➁すべて管理会社に任せている
多くの管理組合は、修繕工事を含めた何かしらの業務を管理会社に委託しています。もちろんこれにはメリットもあるのですが、その分費用は割高になる傾向にあります。支払う額が増えてしまうことで将来的な修繕工事に回す資金がなくなり、結果、修繕積立金が値上がりすることなります。
➂修繕費の価格の上昇にあわせている
高齢化社会によって労働人口が減り、施工職人も人手不足が懸念されています。そうした人手不足は人件費の高騰を引き起こし、結果、修繕工事費の値上がりにつながっています。
こうしたことが要因となり、修繕積立金は値上がりを続けています。マンションの売却はもちろん、新たにマンションを購入する際にも役立つ知識なので知っておくことが大切です。
マンションを売却するなら、修繕積立金が値上がりする前がオススメです。中古マンションの購入を検討している方の多くは、修繕積立金が増えるという事実を認識していない可能性があります。そのため、修繕積立金が値上がりした後だと買い手にマイナス心理が働いてしまい、満足のいくマンション売却ができないかもしれません。
中古マンションを求める買い手は、現在支払っている月の家賃を基準とし、購入するマンションの価格を決めます。【月々の支払い=ローン+管理費+修繕積立金】という式が成り立ってはじめて購入を決定するため、修繕積立金が増えてしまうと購入に後ろ向きになってしまうことが予想されます。
マンションの売却を検討している方の中には、修繕積立金の値上がりがいつ行われるかわからないという方もいるかもしれません。その場合は、マンション購入時に受け取る長期修繕計画書を確認しましょう。
今後の値上げ見通しなども記載されているため、売却のタイミングを図る目安になるはずです。後悔のないマンション売却を実現するためにも、こうした情報は必ずチェックしておくことが大切です。
まとめ
マンションの修繕積立金は、建物の大規模修繕に充てられる重要なお金です。
購入する側、売却する側、それぞれに事前に確認するようにしましょう。
また、不動産会社に相談されることもオススメします。
ぜひ、参考にしてくださいね(*^_^*)